TCGと確率は切っても切り離せない関係にありますが、ことZ/Xにおいて確率は無視できない要素です。その理由は


  IG・ライフの存在

  行動できないターンがある(≒事故る)ことはテンポゲーであるZ/Xにおいて死を意味する


の主に2つだからです。

  の説明は割愛します。

  について。自分PSに隣接した相手ゼクスが存在せず、相手PSに自分ゼクスを隣接させて相手psのゼクスを破壊している場合を自分が攻めていると定義すると、先攻が攻めて、後攻がそれを返して、守ってる側がIG成功したら攻守が入れ替わるといったようなテニスのラリーみたいなものがZ/Xの基本的な動きです。行動ができないと攻守が入れ替わるどころか、相手にイニシアチブを2ターン渡すことにもつながります。それはほとんどの場合ゲームエンドを意味するので、Z/Xにおける手札事故は可能な限り回避したいわけです。それは構築によってのみ成立します。

以上を踏まえて、序盤に事故しない確率を考えて行きましょう。


確率を考える上で余事象という概念を知っておくことは必要不可欠です。

余事象の説明は「あることが起こる事象に対して,あることが起こらない事象のこと.事象Aに対して事象Aの余事象はと表す. 例えば事象Aの余事象は全事象から事象Aを除いたものである.」らしいですが、なるほどわからん。

まあ、簡単にいうとそれが起こらない場合のことです。例えば「コインを投げて表になる」の余事象は「コインを投げて裏になる」です。

これを使うと、デッキからあるカードを引けない確率の余事象を考えて、あるカードを引ける確率が計算できます。


Q1 12枚の5000バニラが入っているとき、初手で少なくとも1枚くる確率は?


余事象を考えて、

1-37363534/49484746≒69

下線部pと置くと2回施行を行っても引けない確率の余事象を考えて

1-p^2=90.03


…まあ、くるんじゃないですか?ちなみに下線部はデッキに入れた12枚以外のカードを引く確率です。


Q2 デッキに4積みしたカードが初手にくる確率は?


余事象を考えて

1-45444342/4948474629.7

下線部pと置くと2回施行を行っても引けない確率の余事象を考えて

1-p^250.5


つまり後攻がガン積みしたブラックユニオンを初手に持っている確率はマリガン込みで50:50です。


Q3 後2でデッキに4枚入れた4cバニラを握れる確率は?


8枚ドローしてそれを引けない場合の余事象を考えて

1-(4544434241403938/4948474645444342

52.2


半分の確率で返せるみたいですね。ちなみに先2で握ってる確率は41.8%でした。先攻で握りたい時はマリガンするのも手かもしれませんね。


これを参考にして事故らない配分を考えてみてはいかがでしょうか?

計算は数学が得意な同期数人に確認をとりましたが、もし間違いがあるようでしたら、コメントなどでご指摘お願いします。